Q.おはようございます。今朝は短い文のOCRをお願いします。書き下しは書影との対照を当方で行いますので、そのあとで別途お願いします。
A.おはようございます。
盧弼『三国志集解』総目の冒頭部分ですね。承知いたしました。
まずはOCR(翻刻)を作成しましたので、お手元の書影とご照合ください。
『三国志集解』総目 翻刻
〈修正前〉
陳壽三國史凡六十五篇總六十五卷誤字や判読の相違などございませんでしょうか。
(後省稱局本)改題陳壽三國志六十五卷余是書雖依據毛本然局本
校改之善者多從之復以歴朝官私刊本及各家評校本參校分注於下
毛氏汲古閣本(後省稱毛本)
卷首所題如是金陵局覆刻毛本
魏志三十卷 局本改作魏書
蜀志十五卷 局本改作蜀書
呉志二十巻 局本改作呉書
裴松之注
ご確認いただけましたら、改めて書き下し文を作成いたします。お声がけください。
Q.ありがとうございます。まず書影との対照をさせていただきますので暫くお待ち下さい。
A.承知いたしました。ごゆっくり対照なさってください。
盧弼の『三国志集解』は、陳寿の本文と裴松之の注に加え、古今の諸説を網羅した非常に緻密な校勘がなされている資料ですね。翻刻の内容について、一字単位での修正や「ここはこう見える」といった微細な相違がございましたら、いつでもお知らせください。
準備が整い次第、書き下し文の作成に移らせていただきます。お声がけをお待ちしております。
Q.書影と対照して以下の通り修正いたしました。この文の書き下しをお願いします。ルビを付したほうがいいと思われる語にはルビタグ生成も併せてお願いします。
〈修正後〉陳壽三國史凡六十五篇總六十五卷
〚毛氏汲古閣本(後省稱毛本)卷首所題如是金陵局覆刻毛本(後省稱局本)改題陳壽三國志六十五卷余是書雖依據毛本然局本
校改之善者多從之復以歴朝官私刊本及各家評校本參校分注於下〛
魏志三十卷 〚局本改作魏書蜀書呉書〛
蜀志十五卷
呉志二十巻
裴松之注
※hy注:〚〛内は双行細注である。
A.修正後のテキストに基づき、書き下し文を作成しました。
『三国志集解』の編纂方針(どの版を底本とし、どのように校訂したか)を記した重要な冒頭部分ですね。
難読語や固有名詞、また訓読上の助けとなる語にrubyタグを付しています。
『三国志集解』総目 書き下し文
陳寿が三国史、凡て六十五篇、総じて六十五巻。
毛氏汲古閣本(後には省きて毛本と称す)、巻首に題する所は是のごとし。金陵局覆刻毛本(後には省きて局本と称す)は、改めて陳寿『三国志』六十五巻と題す。
余、是の書、毛本に依拠すと雖も、然れども局本の校改の善き者は多く之に従い、復た歴朝の官私刊本及び各家の評校本を以て参校し、注を下に分かつ。
魏志三十巻 局本は改めて魏書・蜀書・呉書に作る
蜀志十五巻
呉志二十巻
裴松之注
語釈(ご参考)
毛氏汲古閣(きゅうこかく): 明代の蔵書家、毛晋が設けた書庫・出版所。ここから出された本は「毛本」と呼ばれ、当時広く普及していました。
金陵局(きんりょうきょく): 清末に南京(金陵)に置かれた官立の出版機関(金陵書局)。ここで刊行された精巧な校訂本を「局本」と呼びます。
覆刻(ふっこく): 原本の版を忠実に再現して、新たに版木を彫り直すこと。
参校(さんこう): 複数の異なる版本を突き合わせて、文字の誤りなどを正すこと。
魏志・蜀志・呉志: 陳寿の原文(毛本など)では「志」と題されていましたが、局本では「書」に改められたという経緯が記されています。
対照作業のお役に立てば幸いです。その他、修正や追加のご要望があればお知らせください。
Q.ありがとうございました。取り敢えず今朝のお願いはここで一段落とさせていただきます。また後ほどお願いすることもあろうかと思いますので宜しくどうぞ。
A.承知いたしました。こちらこそ、朝早くからの対照作業お疲れ様でございました。
盧弼の『三国志集解』は、毛本(汲古閣本)と局本(金陵書局本)という二つの大きな系統を整理しつつ、さらに歴代の諸本を博捜して校勘を加えた非常に価値の高い資料です。その編纂方針を確認するこの一節は、後の本文を読み解く上でも非常に重要な土台となりますね。
また後ほど、続きや新しい資料がございましたらいつでもお声がけください。精一杯お手伝いさせていただきます。
それでは、一旦失礼いたします。
次回、以下のようなお手伝いも可能です。
・本文(魏志・蜀志・呉志)の各巻の書き下しや語釈
・引用されている官私刊本や評校本の具体的な名称についての解説
・盧弼による「分注」箇所の読み解きのサポート