〈原文〉
本公司董事長王岫廬(雲五)先生,學界巨擘,社會棟樑,歴任艱巨,功在國家。一生繋中國文化出版之命脈,惠澤士林。本公司三度罹國難而得復興,威賴 先生之大力。毎次復興,莫不聲光煥發,蔚爲奇蹟。民國五十二年冬, 先生退出政壇。次年秋重主本公司,謀慮擘劃,晨夕辛勞,不取分文之酬,而甘之如飴;蓋純出於愛護本公司與宏揚文化之心願。無 先生之犠牲精神與卓越領導,不能有今同之商務書館,已爲識者之定評。今歳欣逢 先生八秩華誕,社會同慶。股東會同人本崇功報徳之念,羣思有以祝賀。先生謙辭至再至三,當以恭敬不如從命,爰於五十六年股東會議席上全體決議,利用重印之百衲本廿四史,作爲 華誕獻禮。要不過體認 先生造福文化界之功績,聊表嵩祝悃誠於萬一耳。
臺彎商務印書館股份有限公司
股東會全體股東 謹啓
中華民國五十六年四月十五日

〈書き下し文〉
本公司ノ董事長、王岫廬(雲五)先生ハ學界ノ巨擘(巨星),社會ノ棟樑ニシテ,艱巨(難職)ヲ歴任,功ハ國家ニ在リ。一生中國文化出版之命脈ニ繋ガリ,士林ニ惠澤(恩恵)ス。本公司ハ三度國難ヲ罹(コウム)リ、而シテ復興スルコトヲ得ルハ,先生之大力ニ威賴ス。毎次復興,聲光煥發セ不ザルハ莫(ナ)ク,蔚ハ奇蹟ヲ爲ス。民國五十二年冬,先生ハ政壇ニ退出サル。次年秋、本公司ニ重主シ,謀慮擘劃,晨(朝)ニ夕ニ辛勞,分文之酬ヲ取ラ不(ズ),而シテ之ニ甘ンズルコト飴ノ如シ;蓋シ純ニ本公司ヲ愛護シ文化ヲ宏揚スル之心願與(ト)ニ於(ヨリ)出ヅ。先生之犠牲ノ精神與(ト)卓越セル領導無カリセバ,今同之商務書館ノ有ル能(アタハ)不(ザ)ルコト,已ニ識者之定評ト爲ル。今歳、先生八秩(十)華誕(誕生日)ニ欣逢シ,社會ハ同慶ス。股東會(社員総会)同人ハ崇功報徳之念ニ本ヅキ,羣思有リ以テ祝賀ス。先生至再至三謙辭スルモ,當ニ恭敬ヲ以テ命ニ從フニ如(シ)カ不(ザ)ルベク,爰(ココ)ニ五十六年股東會議席上ニ於ヒテ全體決議シ,重印之百衲本廿四史ヲ利用シテ,華誕獻禮ヲ作爲ス。先生ノ造福セル文化界之功績ヲ體認スルニ過ラ不(ザ)ルヲ要(モト)メ,聊(イササカ)ナリトモ嵩祝ノ悃誠(まごころ)ヲ萬一於(ニ)テモ表ス耳(バカリ)ナリ。
臺彎商務印書館股份有限公司(株式会社)
股東會全體股東 謹啓
中華民國五十六(1967)年四月十五日

〈口語意訳〉
本公司の董事長(理事長)、王岫廬(雲五)先生は學界の巨星、社會の指導者にして、難職を歴任、國家的功績が在る。一生中國文化出版の命脈に繋がり、士林に恩恵を与えた。本公司は三度國難を罹(コウム)ったが、それでも復興することが出来たのは、先生の大いなる力に賴むところであった。毎次復興し、聲光の煥發しないことは無く、蔚は奇蹟を為した。民國五十二年冬、先生は政界に出た。次の年の秋、本公司に再任し、謀慮(はかりごと)擘劃(とりさばき)、朝夕非常に苦労して、応分の報酬も取ろうとはせず、そうしてこれに甘んずること飴のようでった;まさに真に本公司を愛護し文化を宏揚する心願とから出たのである。先生の犠牲の精神と卓越した領導が無ければ,今と同じように商務印書館が存続できなかったことは、既に識者の定評となっている。今年、幸いにも先生八十歳の誕生日を迎え、全社皆慶(よろこ)んでいる。股東會(社員総会)一同は崇功報徳の念に基づいて、大勢の気持ちを以て祝賀する。先生は再三遠慮したが、まさに恭敬(つつしみ)を以て従わないわけにはゆかず、ここに五十六年股東會議席上に於いて全體決議し、重印百衲本廿四史を用いて、誕生日に際しての御礼として献ずるものである。先生の成し遂げられた文化界の功績を體認するに過ちのないよう、大いに祝う悃誠(まごころ)の萬分の一を聊(イササカ)なりとも表わさんとする耳(バカリ)である。
臺彎商務印書館股份有限公司(株式会社)
股東會(役員会)全體股東 謹啓
中華民國五十六(1967)年四月十五日
臺彎商務印書館印行「百衲本二十四史」『史記 上』巻頭より転載。